「減塩料理は味気ない」とおっしゃるあなたへ、減塩食をおいしくいただくコツを伝授いたしましょう。
食材のうまみをいかに引き出すかが料理人の腕の見せ所である。
- 日本人の平均的食塩摂取量・・・・・・・13g
- 厚生労働省の薦める1日食塩摂取量・・・10g
- WHOの薦める1日食塩摂取量・・・・・・5g
だしこそ料理の命
- 上手に使い分けてバリエーションを持たす。
- だしは料理の基本。こぶ、大豆、煮干、かつおなど、用いる食材や季節に合わせて使い分け、毎日の食卓にバリエーションを持る。
- だしの素や味の素は化学薬品と認識せよ。
- 油揚げや魚介類など、だしの良く出る食材を用いたり、なめこ、くずなどでとろみをつければ、味噌汁もぐっとおいしくなる。
引き立て役を使いこなす
酸味や辛味は減塩食の強い味方
- 酢、レモン、すだち、ゆずなどの酸味は、うす味料理の引き立て役として最適。わさび、しょうが等の辛味も適度に用いれば食卓のアクセントとなる。
- しょうが、しそ、三つ葉、ねぎなどの香味野菜も積極的に取り入れ、ごま油、オリーブ油など、独特の風味を持つ植物油を利用するのも効果的です。
- フライ物はそのままでも塩味を感じる人がいます。また「塩を使わなくてもいいかな」という感覚を持つことができるでしょう。それに揚げ物はすでに下味がついていることが多いので、食べる前からソースなどかけないほうがいいでしょう。
- なお、私が使ってみて塩の代わりになると感じたものはカレー粉と山椒です。ほかの調味料を使っても、減塩にはできても無塩にはできませんでした。
- フライ物は塩分なくても食べられる。フライ物はそのままでも塩味を感じます。また、すでに下味がついていることもあります。いきなりソースをかけないようにしましょう。
無塩マリネは強力な助っ人
油と酢を半々で作るだけの無塩マリネは減塩料理に非常に役立ちます。野菜料理、肉料理、魚料理などすべての料理で塩分なくても「行ける」と感じていただけるでしょう。使用する油はできればα-リノレン酸である亜麻仁油やえごま油シソ油がおすすめです。やや生臭い感じがすることがありますが、そんな時はオリーブオイルがいいでしょう。
食べ方にも工夫
- すべての料理を味付けしない
- 塩味のない料理とある料理を組み合わせて食べる。
- たとえば冷奴にしょうゆをかけず、食卓にあるほかの塩味のある料理と一緒に食べる。
- さらに盛った煮物や炒め物は、上の方はそうでもありませんが、下の方に行くと塩味の汁に浸って味が濃くなります。こんな時は汁を捨てるか皿を斜めにして料理を汁から引き離したほうがいいでしょう。