新型コロナウイルス感染予防で個人ができることとして、TVではマスクの着用とともに念入りな手洗いを盛んに訴えています。
ヴィネは手指消毒のスプレーの主成分がアルコールではないことで、その効果には疑問を提示してましたが、実は手洗いも本当に効果があるのか疑問でした。というのも誰もその根拠となるデータを提示していないからです。
ところがここで手洗いの効果がないという根拠(新聞記事)をやっと手に入れました。
2009年スウェーデンの研究チームが約3000人について手洗いの回数とインフルエンザ感染の関係を調べました。手洗い回数は2~4回(ヴィネもこのグループかも)から20回以上の4グループに分けて比べたところインフルの症状を訴える割合はあまり変わりなかったとのこと。
このような科学的根拠があるのになぜ手洗いの励行を勧めるのでしょうか?
それは視聴者に受けのいいデータで「風が吹けば桶屋が儲かる」的な論理を展開するエセ専門家がいるからです。
大腸菌を手に吹きかけてそれを手洗いするとこんなに減りましたよ、的な研究はまずあまりにも実生活とかけ離れて実験的です。国立医薬品食品衛生研究所というところのデータは手洗い前100万個のウイルスが流水手洗いだけで1万個に減り、ハンドソ-プでもみ洗いすると数百個、2回繰り返すと数個になるというデータ。これをテレビでは報道してましたが、これは経口感染がほぼ間違いないノロウイルスの話であって、これがコロナの時と同じテーブルで論じられるのは危険です。さらに健康な学生の手の細菌が手洗いでどれだけ減ったかの研究。もともと手には悪さをしない常在菌がいるわけで、それが減ったからと言ってどんな意味があるのでしょうか?
ま、こんなもんでその辺の研究結果を引っ張り出してきて都合よく解釈しているだけです。さらには「人間は1時間の間に無意識に手で顔を何回も触っているので手洗いは重要だ」という結果をくっつけて、「手にはばい菌うじゃうじゃ、その手で自分の顔を触ってるう~!」と脅しているわけですよ。
手で顔を触ったからと言ってそれをなめてるわけじゃないです。手を直接鼻にあててウイルス吸い込むような行為してないでしょ。なのになんで手で顔を触ることだけで危険と決めつけるのでしょうか?顔についたウイルスが口に入ったところを目撃しているわけじゃないし、またコロナウイルスを飲み込んで肺炎になるという証拠もない。ヴィネが思うのは、経口経鼻どちらにしても呼吸で気道に入ると感染しやすいのであって、そうでなければそれほど神経を使うことはないと思っています。
スウェーデンの研究成果を記事に載せても、そのれに関するコメント全くなしでした。それどころか”ちゃんとした手洗い”をその新聞記事でも丁寧に解説しているのです。
おそらく1億人の国民が、新興宗教に感化されたかのように予防と清潔志向に洗脳されちゃっているので、それに異議を唱えるような記事をおおぴらに展開できなくなっているのでしょう。
こうして非科学的な行為が全国津々浦々で繰り返され、無駄な石鹸とアルコールとマスクの大量消費がなされているのです。まあ、考え方によっては経済が落ち込んでいるから、せめてここくらいは忙しくなきゃ、って考えがあるのかもしれません。