ウクライナからの避難民を受け入れる国がヨーロッパ中心に急速な広がりを見せています。
日本も国会で首相が「積極的に受け入れ」を表明しました。すでに日本に入国したウクライナ人には就労あっせんや1年の滞在許可を出すなど、これまでになく迅速に対応しています。
さらには民間でもふるさと納税で支援したり、売り上げをウクライナ支援に寄付したり、多くの募金活動が行われ、次々と支援の輪が広がっています。
そういう助け合いの行動が広がることはとてもいいことだと思うんですが、ヴィネには多少違和感を覚えます。
一見平和を愛して博愛の精神に満ちてるような日本は
アフガニスタンでタリバンが政権掌握した時に、何人のアフガニスタン人を受け入れた?
日本は500人のアフガニスタン人を移送すると言ってましたが、たったの14人にとどまりました。憲法上のしがらみとかいろんな理由をあげ てますが、やる気なしですよね。
また、これまでに何人のカンボジア難民受け入れたでしょうか?ヴィネの記憶にはほとんどない。
ミャンマーのロヒンギャ難民受け入れなんて全く話題にならなかったですね。
それが今回手のひら返したようなウクライナ支援にヴィネは疑問を抱きます。ウクライナ避難民受け入れの時の博愛精神とは別の顔が、日本人の心の中に潜んでいるんじゃないでしょうか?
日本だけじゃないです。それはヨーロッパの人達にも言えます。
近年、中東からの難民や移民の上陸や越境を阻む「プッシュバック」が問題になってきました。シリアなどから100万人以上がヨーロッパを目指した「難民危機」の際にはポーランドやハンガリーは徹底的に受け入れを拒んだのです。この違いに対して、「ウクライナは同じスラブ民族だから」とか「歴史的にロシアへの反感が強い」とか「シリア難民は身元が分からずテロリストの可能性が否定できないけど、ウクライナ人は知的で教養がある」という理由を口にしています。
しかしウクライナ人の妻を持つアフリカ系の夫は越境を認められなかったり、ウクライナに留学しているアフリカ系の男性は特別長時間待たされたり、暴力を振るわれるなどの差別を受けたといいます。
平和な時は「肌の色なんて関係ない」と優しく接してくれる人たちも、緊急事態になると別の顔をむき出すのです。
日本も中東の出来事は日本から離れているからか話にも上りませんでした。
「みんなヨーロッパに避難したいんだろうな。日本が出る幕じゃない」との思いの裏に「あーよかった」という気持ちが隠れていなかったでしょうか?
自分は意識していなくても人種や民族を差別する心が潜在しているのです。せめてウクライナに対する優しさの十分の1でもアジアの人たちに向けてほしいです。中国が台湾に侵攻したときに、日本はどんな態度をとるのか今から心配です。