NHKの日記番組「チコちゃんに叱られる」に疑問を呈します。
「関節がぽきぽきなるのは関節の中の泡がはじける音」
そして実際バブルがはじける画像まで放送されていました。ここでほぼ99.999%の日本人は納得したことでしょう。専門家の解説付きですしらね。
しかし冷静に自分の頭で考えてみてください。関節の中のわずか1,2ミリのバブルがはじけるのにあんなに大きな音がしますかそしてその気体はどこから来るんですか?なぜ狭い関節でそんなに頻繁にバブルが発生するんですか?仮に「関節の中では気体が発生しやすい」としても、どうして股関節とか肩関節では音がすることがほとんどないのに、指や膝では頻繁に発生するんですか?また、ぽきぽき音を鳴らす人って男に多い気がしませんか?それに若い人には少ない気もします。
次々沸き上がる疑問を考慮すると、バブルがはじける音という説には大きな疑問がわきます。
そこで頼りになるのが、どうでもいい医学的問題に並々ならぬ解決の意欲を注ぐ末席医師のヴィネです。
ヴィネの答えは「骨とスジ(腱)がすれる音」です。そう考えると、音の発生源が関節の外なので相当大きな音の説明がつきます。また、腱の柔軟性が低い、男性でしかも若くない人がよく音を出すというところも説明がつきます。一度慣らすとその直後は腱が伸びるので連続して鳴らすことが難しくなります。最後の「肩や股関節で鳴りにくい」ことの説明は関節の形態に関係があります。ともに球状の骨頭とそれを受ける皿状の臼蓋によって形成されていますから、骨と腱がすれることができないんです。
どうですこの高級バレンタインチョコの表面ような、つるつるの一筋の傷もない完璧な理論!
参ったか!
確かに時にはバブルも発生するでしょうね。でもそれはたまたまですよ。音源ではないですよ。
しかしこんな理論打ち立てても、それを裏付けできるような実験結果でもつけなきゃ、ヴィネが狙っているイグノーベルはもらえないだろうなあ。