ヴィネは小学校の時の担任がえこひいきをする音楽の先生で、彼女に嫌われて暴力を振るわれていたので、それがトラウマになって音楽が好きになれませんでした。それが、突然ケーナを吹きたいという思いに駆られました。郷愁を呼ぶその音色が好きだからです。若いころアンデス市みたいな催し会場で購入したことがありましたが、その時は全く音が出なくて捨ててしまいました。
ヴィネがブログにケーナというアンデスミュージックに使われる縦笛を練習し始めた、という話を覚えている方がどれだけいらっしゃるでしょうか?
3年前の2019年5月から始めてもう3年になりますが、「何でケーナ?」と思われる方がほとんどではないでしょうか?ピアノやギターなどメジャーなものではなく多くの人が知らないケーナとはこんなシンプルな楽器です。
これは竹製で、前に6個後ろに1個の穴が開いてるだけのシンプルな楽器です。とても軽くて持ち運びが便利。ピアノなんて持ち運びできませんからね。そして安いです。サックスなんてかっこいいけど何十万もしますが、ケーナは1万も出せば買えます。南米に行けば夜店のステッキごとく一本100で売ってます。
しかし安いからといってバカにしないでください。シンプルなだけにとても難しい。特に高い音がなかなか出ません。2年くらいで何とかすべての音が出せるようになりますが、それでもそれはただ音が出せたというだけで、美しい音色を響かせるにはまだまだ先の話です。いまだに1曲をまともに吹けません。途中で音が裏返ったり音程が狂ったりします。
日本全国でみてもケーナを趣味にしている人は非常に少ないです。ケーナブームはサイモンとガーファンクルの「コンドルは飛んでいく」が、火付け役でした。1970年代から90年代は多くの愛好者がいたと思われます。最近では若い人が参加することはまれで、しかもコロナ禍で今まで長年やっていた人も退いてしまいました。ヴィネはこの3年間で2回だけ練習を休みましたが、自分でも驚くくらい真面目に練習を続けたなあと思っています。
さて、そんな人たちの発表会が3年ぶりに開催されました。ヴィネは初めての参加です。かばんに突っ込んでいたのでよれよれになっていますが、新大久保の目立たない小さなホールで開催されました。
ヴィネは参加者の中で経験が浅い方ですから、結構緊張し、足ががくがく震えるのがわかりました。しかし思ったよりうまく演奏することができて、先生にも「結構よかったよ」と言われました。あとで録音を聞いてみましたがゆとりのない演奏だという反省はありますが、現時点では満足できる演奏だったと思います。
これで死ぬときに「あー、俺は音楽を全くたしなまないで死ぬのか」という後悔だけはしないで済みそうです。これでバケットリスト(死ぬまでにやることリスト)の一つ達成です。もちろんこれからもケーナは続けますけどね。
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