ライナス・ポーリングはノーベル化学賞と平和賞を受けた20世紀を代表する科学者です。研究は多方面に及び、ダ・ビンチのような多彩な人だったと思われます。
さてその彼は大量のビタミンCや他の栄養素を摂取する健康法を提唱し、「ビタミンCと風邪」を著し、「ビタミンCを摂取すれば風邪が治る」と広げました。さらにはがんや放射線障害にも効くと発表。当然大反響でしたが、多くの反論も出ました。ポーリングもめげずに何度も反論。日本にも80年代にビタミンCブームを巻き起こしました。さらには外圧を受け、日本ではビタミンのサプリが市場に広まりました。
最終的にビタミンCが風邪予防にならないしがんの予防にもならないという結論に落ち着いたのは、2013年になってからでした。ポーリング自身はアメリカ人の必要摂取量の300倍ものビタミンCをとって、最終的には前立腺がんで93歳で亡くなっています。
日本のライナス・ポーリングと言われているのが、三石巌氏です。分子栄養学の権威で、1980年代に栄養の乱れから病気になることを強調された活動をしてきました。
ヴィネは1990年ころにこの二人の活動を知りました。しかしその後ゲルソンのことを知って、彼の方がこの二人よりずっと以前、1920年台にはすでにがんの栄養食事療法に気づいていたことを知りました。
話が随分それましたが、ヴィネが言いたいのは「たとえノーベル賞受賞者といっても、言っていることは結構間違っている」です。最近も同じようなことやった人がいましたが・・・
それと、風邪にならない方法はビタミンCの大量摂取ではなく、ポーリングよりずっと才能面で劣るヴィネが提唱する「NHK」ですよ。