コウモリが長寿なんて初めて聞きました。
一般に哺乳動物の寿命は体重に比例するといわれています。ハツカネズミで2年、ゾウだと40年です。人間だけが例外だとのこと。人間は野生動物じゃないしね。ところがコウモリはこの法則に則らず、種類によっても違いますが、オオホオヒゲコウモリなんかは40年も生きます。たったの7gの体重なのに・・・。
染色体の末端はテロメアと言われる寿命に関する部分です。この長さが年齢とともに短くなります。まるで自分の命のろうそくが短くなるかのように。ところがオオホオヒゲコウモリのテロメアの長さが1歳でも10歳でも変わらないのです。
一般にコウモリは嫌われ役です。いくつかの病気を人に感染させます。新型コロナウイルスも、コウモリが関与しているのではないか、という話が一時有力視されました。しかし視点を変えると、コウモリはこういった病気に感染しにくいとみることもできます。どうもウイルスに影響されない免疫システムがあるのではないかと研究者は見ています。
さらにランナーがうらやむ能力もあります。なんと時速160キロで飛ぶことができるのです。最強じゃないですか。
このコウモリの能力を医療に応用しようという試みもされています。成功すれば病気知らずの長寿を全うできるかもしれませんねえ。そんな研究成果を待てない人もいるでしょう。ヴィネもその一人ですが、フィリピンのパラワン島の山奥で、生涯に一度だけコウモリ(のかけら)を食べたことがあるヴィネはその恩恵にあずかることができるのでしょうか?
ヴィネもビノスガイなんて荒唐無稽な望みを抱くより、もっと身近な哺乳類のコウモリになりたいと目標を変えようと思います。