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自覚のない迷子 - ブログ

ヴィネはこんな話聞くとホントがっかりします。

ある耳鼻科の教授が医師向けにのどの違和感の原因を解説した論文を出しました。

まず、「のどに違和感を訴える患者は多いが、診断がつかない」というところにクラクラめまいを覚えました。なのにこの人はのどの乾燥を防ぐように指導しているのです。ということはこの人は乾燥させることが違和感を起こす根底にあるのではないか、と考えているわけですよね。まあそれはいいとして、ヴィネは乾燥対策として提案した内容が、「専門家」らしいなあと思ったのです。

この人は「中と外の両方から加湿してください」と呼び掛けています。

この人が言いたいのは、
①1年をを通して1日1.5リットルを目安として水をこまめに飲んでほしい
②夜中のトイレを気にする人もいるが、ぜひ寝る前にもコップ1敗の水を飲んでほしい
これが中からの加湿で、外からの加湿は
③マスクや加湿器を使い吸い込む空気の湿度を高める

この方は自分の専門分野のことしか考えていません。もし夜間尿が多くて困っている人が泌尿器科に行ったら、おそらく寝る前の飲水は控えるように言われるはずです。これは熱中症予防に「こまめにスポドを飲みなさい」という医者が、虫歯の治療をする歯科医の立場を考えていないのと同じ構図です

それに1日1.5リットルの飲水は夏はともかく冬場はかなり多いです。おしっこばっかり行くようになっちゃいます。また脱水状態でなければ日頃から余分な(!)水分とることでのどが潤うはずはありません

③ですが、これは自分の頭の中で理屈をこねて導き出した理論です。一見正しそうですが、のどに関して加湿するより口呼吸を絶対にしないことのほうが重要です。その点、この方は気が付いてはいます。「口呼吸になりのどが乾燥してイガイガなどの不調につながる」とコメントしているからです。しかし口呼吸がアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎など鼻詰まりが原因で起こっていると、限定的に考えているところが間違っています。

多くの人が寝ているときに口呼吸になって、のどが乾燥して軽いのどの炎症を起こしていることに気づいていないのです。この時の炎症は非常に軽いので、診察時に肉眼的には正常に見えるのだと思われます。だから「診断がつかない」というのです。まるで自分のやっていることがわからなくなり、迷子になったようです。しかし迷子になったことに気づいていない(自覚ない)ことが専門家らしく、根の深さを感じます。

ふつうの水分摂取で、口さえ閉じていればのどが乾燥することはありません。鼻から入る空気は鼻腔で加湿されてのどに到達しますから問題ありません。しかし睡眠中は意識がなくなり、筋肉の緊張が落ちて口が開くことがあります。特にアルコールが入ると筋の緊張は落ちます。口が開いちゃったらいくらマスクをしても、加湿器を使っても粘膜は乾燥します。だから口テープなのです。目玉をずっと開けてられないのと同じですよ。

 

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