しばしば特殊なカメラで、飛沫などが口からどのように放出されて空中をどう動くのかをとらえた映像が流れます。またAIがシミュレーションしたエアロゾルや飛沫の動きもテレビで見かけます。
これらの映像の問題点は、わざとらしく強調しすぎていることです。4人テーブルで食事して一人がくしゃみや咳をしたときの映像なんかその典型です。わざと向かい側の人にかけてやろうと思っているのではないかと思われるくらいに、口に手も当てずに横向くわけでもなく「クシャン」とか「ゴホンと」やるわけですよ。向かいの人は飛沫をめちゃくちゃ浴びて悲惨!ってな感じ。
今日もありました。ある組織でクラスターが発生したその理由が、洗面所でやる歯磨きの可能性があるとのことですが、映像では大きく口開けて激しくがしゃがしゃと歯磨きしてるのです。非常にガサツな人間が歯磨きやったらこうなるぞ、みたいな意図を感じました。口をゆすいだ後に水を吐き出すのも、かなり高い位置から飛沫を飛び散らせるのが生きがいのようなやり方です。この実験をした専門家は自分の仮説が正しいことを証明するために、意図的に条件を整えたようにしか思えません。
これでまた国民に過剰な負担をかけて、お互いを監視する社会を作るんですよねえ。「おい、お前。歯磨きするとき口に手を当ててやれよ」とか「あの人が水を吐いた後、周囲に水滴が散らばっているのよねえ。や~ねえ」とかね。
昨年春に、ランナーの息から飛び散る飛沫をシミュレーションした映像流して、追い越すときは1.5メートル離れろとか知ったかぶりの専門家が余計なこと言ってました。だから当時はすれ違う時にヴィネに背を向ける人や急に顎マスクを口に戻す人がいました。同じことが起きそうです。