新型コロナウイルスに感染しても軽症もしくは無症状の人が圧倒的に多いです。その割合は8割とも9割ともいわれています。一方で重症化してなくなる方もいます。主に高齢者や持病のある人が重症化しやすいといいます。それはわかる気がしますよね。しかし2009年に流行した新型インフルエンザの時は高齢者の患者が少なく、それは過去に感染したスペイン風邪に対する抗体が役立ったといわれています。しかしスペイン風邪は1919年から1920年にかけての流行ですから、2009年当時は89歳以上の人たちなわけで、高齢者の中でもかなり少数です。この人たちによって果たして高齢者の患者が少ないという根拠となるか疑わしいです。
今回の新型コロナ流行だって、過去に何度も風邪をひいている大人のほうが免疫を持っていて重症化しにくいような気がしますが、それは違うのです。というのもこれまでのコロナウイルスと違って今回のコロナウイルスは似た部分が少ないので、過去の感染による免疫が今の新型ウイルスにも有効とはならないというのです。
しかし「じゃあなぜ重症化しない人がそんなにたくさんいるのだ」という疑問に対する答えがありません。なのに次のような研究結果があります。
アメリカの研究グループが2015年から2018年に採った20代から60代の人の血液を調べたところ、約半数に新型コロナに対するT細胞(ウイルスに感染した細胞を殺し、抗体を作るよう指示する役目がある)が含まれていたというのです。だったら高齢者はもっと長く生きているんだから、同様に新型コロナに対するT細胞を持っていてもいいはずじゃないか。なのになぜ高齢者は重症化しやすいのか?
さあ頭の中がこんがらがってきました。
つまり我々は過去に何度もウイルス感染して体内にそのウイルスに対する免疫を持つようになったが、新型コロナに関しても同様で、相当数の人が持っている。しかしこの抗体は正しく働いていない可能性もある。もしくはちゃんと働くには何らかの条件が必要なのかもしれない。
年に何度も風邪にかかる人は、何度も感染しているんだからかなりの免疫力が作られているはずなのに、何度も風邪をひくのはおかしいですよね。いっぽう「風邪をひいたことない」という人もいますが、引いたことないなら免疫力がついてないから風邪ひきやすいんじゃないかってことになりますよね。じゃあ一体どれだけ風邪ひいたらいいんかい!!と天に向かって叫びたくなります。もしヴィネの提唱する完璧な風邪予防法を実践したら、免疫力がつかなくなるからかえってやばいんじゃないか?ってことにもなります。
あ~、わかんな~い!