「うがいがどれだけの風邪の予防効果があるのか」
新型コロナ流行の早い段階で「うがいの予防効果はあまり検証されていません」とある専門家が言っていました。ヴィネもそうだとは思っていましたが、果たして研究者はうがいの効果に関する研究などしているのだろうか?という疑問をずっと持っていました。
それが千葉大学大学院の神里達博教授の新聞の記事で、はっきりしました。ちなみに神里教授の専門は医学ではなく科学史、科学技術社会論です。
教授は2005年の医学誌に載った京都大学の川村l孝教授(現名誉教授)のグループによる研究を紹介しています。そこでは387人のボランティアの男女をほぼ同数の3つのグループに分けて冬場に60日間観察しました。3つのグループとは、すなわちポピドンヨード液でうがいしたグループ、水でうがいしたグループ、そして何もしなかったグループです。うがいグループは少なくても一日3回のうがいをしました。
その結果、特に何もしなかったグループに比べて水だけでうがいしたグループに比べて風邪にかかる割合が36%減ったが、ポピドンヨード液でうがいしたグループは顕著な効果が見られなかったのです。
「え?」っと思いますよね。ポピドンヨード液でうがいしたグループと水でうがいしたグループが同じならわかりますが、消毒効果のあるポピドンヨードを使うとむしろ水より風邪予防効果が落ちるなんて・・・。同論文ではその理由として、ポピドンヨードの消毒効果によって常在菌が減って逆に病原体の侵入を促すことになったなどを理由に挙げていますが、その説明のも無理があります。常在菌だけ殺して病原菌は殺さないのかってね。
ヴィネとしてはポピドンヨードの濃度とうがいの時間を知りたいところですが、少なくてもこの記事にはその記載はありませんでした。
まあどっちにしても、この研究からうかがい知れるのは、うがいは効果あるようだが、それは水道水だけで十分だ。ということになります。
そして神里教授は「科学的な知識は、新しい研究によって常にアップデートされる可能性がある。それこそが、科学の最も重要な性質であり、信頼の源泉であるといってよい。将来、異なる研究結果が絶対にに出ないとも言い切れない」と締めくくっています。
だからヴィネはここで声を大にして言いたいのです!!
どうしてのどのうがいでとどめるのか!!どうして鼻にまで配慮しないのか!
医療現場でなければ、手洗いだって石鹸で30秒とかアルコールでの消毒は不要なんです。水で十分です!そして無防備な鼻にどうしてだれも気づかないのですか?鼻は口よりも圧倒的に多くの空気が呼吸で出入りするするルートです。どうして手洗いうがいをするのに鼻はほったらかしなんですか?鼻こそウイルスを洗い流すべき場所なのです。
日本にごまんと医者がいるのに「鼻」の重要性に誰も気づかないのはどうしてなんですか?
毎日コロナ対策で自説を患者さんに説いても聞き流されることにイラついていますが、それ以上にマニュアルに従うことしかできないドクターの想像力のなさに医者をやめたくなるこの頃です。